日本ケベック学会 ブログ

AJEQ(Association Japonaise des Études Québécoises)blog

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2017

ケベック関連文化行事のお知らせ(9月)

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ケベック関連文化行事のお知らせ(9月)
日本ケベック学会広報委員会

ケベック州政府在日事務所より今月もホットな情報が届きましたので、お知らせいたします。

[文学 LITTERATURE]
キム・チュイ(小説家) Kim Thúy(écrivaine)
講演会 Conférence

2017年9月22日(金)17時―18時半
聖心女子大学 4号館/聖心グロバールプラザ、ブリット記念ホールにて
(東京都渋谷区広尾4-3-1)
À l’Univ. du Sacré-Coeur
Titre : 難民から確たる居場所を求めて
入場無料 予約不要 言語:フランス語(日本語通訳あり)
L'entrée est libre. Les gens n'ont pas besoin de s'inscrire.
今回の来日で東京での講演は本講演1度のみになります。是非ご参加下さい!
KimThuy

[マンガ(バンド・デシネ) BANDE DESSINEE]
ケベックのバンド・デシネ作家 Nunumi
彼の『Sky Rover』という作品が、第20回文化庁メディア芸術祭のマンガ部門で審査員セレクションに選ばれました。これを機会に来日される予定です。

[映画 CINEMA]
「ネリー・アルカン 愛と孤独の淵で」(10月 EBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開予定)
‘Nelly’ réalisé par Anne Emond
監督:アンヌ・エモン

[演劇 THEATRE]
「この熱き私の激情」
原作:ネリー・アルカン 
翻案・演出:マリー・ブラッサール
公演日程2017年11月4日 (土) 〜2017年11月19日 (日) : 東京
‘La Fureur ce que je pense’ original de Nelly Arcan
Adaptation, metteur en scène : Marie Brassard

これに加え、作家・ネリー・アルカンの人生と作品の世界観を再発見する『ディスカバー ネリー・アルカン』プロジェクトが始動し、彼女の処女作『Putain(原題)』が9月にパルコ出版より刊行されます。

「岸 リトラル」より

2018年2〜3月「岸 リトラル」上演に先駆け、戯曲リーディングが開催されます。
上演日程 2017年10月7日(土)、8日(日)シアタートラム(世田谷パブリックシアター)にて
作:ワジディ・ムアワド
翻訳:藤井慎太郎
演出:上村聡史
‘Littoral’ – lecture  original de Wajdi Mouawad
traduit par Shintaro Fujii
Metteur en scène : Satoshi Uemura

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2017

ドゥロンジエ・ケベック州政府在日事務所代表からのメッセージ

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ドゥロンジエ・ケベック州政府在日事務所代表からのメッセージ
AJEQ事務局

クレール・ドゥロンジエ・ケベック州政府在日事務所代表が任期を終え、パリの国際フランコフォニー機構(OIF)に赴任することになりました。代表からはAJEQ会員へのお別れの言葉が届きました。下に掲載いたしますので、ご覧ください。

     ドゥロンジエ代表の思いのこもったメッセージからは、学会とケベック州の関係が年を追うごとに良好になっているのが伝わってきます。

    まもなく学会の大会(10月7日)がありますが、多くの会員の参会を期待しております。詳細は9月初旬発送予定のプログラムをごらんください。

立花英裕


     *     *     *     *     *


Chers membres de l’AJEQ, chers amis,

 

À l’aube de mon départ du Japon, je voudrais vous témoigner toute mon appréciation pour votre appui au cours de mon mandat. Le dynamisme de l’AJEQ, votre sensibilité à l’égard des enjeux très actuels de la société québécoise de même que votre connaissance fine des auteurs québécois permettent de faire connaître et rayonner les connaissances sur le Québec jusqu’ici au Japon.

 

Même si nous sommes «si lointains, si proches» comme vous l’avez si justement écrit, le Québec et le Japon ont beaucoup à partager. Nous nous rejoignons dans cette volonté de faire vivre une culture distincte, de préserver nos traditions mais aussi de miser sur l’innovation.

 

Je veux également rendre hommage à votre fondateur, le professeur Obata, qui a été un pionnier et qui a jeté les bases de travaux qui se poursuivent encore aujourd’hui, en plus d’intéresser une jeune génération à découvrir l’Amérique en français. Les chercheurs, qui se déplacent chaque année au Québec grâce aux bourses Obata, bénéficient de son travail et de son engagement profond. L’AJEQ compte désormais sur l’appui de l’Association internationale des études québécoises pour soutenir certaines de ces activités ce qui est une excellente nouvelle.

 

Je vous remercie de votre appui et de votre amitié. J’espère garder le contact avec certains d’entre vous dans le cadre de mon nouveau mandat qui sera axé sur les questions d’égalité femme-homme au sein de l’Organisation internationale de la francophonie.

 

Longue vie à l’AJEQ !

 

Bien cordialement.

 

Claire Deronzier

ASC| Déléguée générale / 代表 クレール・ドゥロンジエ

Délégation générale du Québec à Tokyo / ケベック州政府在日事務所


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2017

日本カナダ学会第42回年次研究大会のお知らせ

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日本カナダ学会第42回年次研究大会のお知らせ

矢頭典枝(神田外語大学)


9月9-10日、国立民族学博物館(大阪府吹田市)において、日本カナダ学会第42回年次研究大会が開催されます。今年はカナダ連邦結成150周年にあたるため、これを記念し、歴史的な観点からカナダを構成する多様な人びとに焦点を当てた大会になっています。

一日目の目玉として、当学会と国立民族博物館の共催により「カナダ先住民の歴史と現状」と題される一般公開国際シンポジウムがあります。二日目は、昨年7月にご逝去したラムゼー・クック博士の特別追悼講演("A Rare Bird on the Earth: Identities and Nationalisms in Ramsay Cook's Canada")を行います。クック博士は、英語系カナダとフランス語系カナダの関係とナショナリズム、先住民をはじめ、カナダ史に偉大な貢献を残した歴史家です。招聘されるのは、クック博士の愛弟子でありヨーク大学のマルセル・マルテル博士です。クック博士ご退職後、後任として現職に就かれました。マルテル博士は、2014年にAJEQの大会に基調講演者としてお招きした方です。今回の日本カナダ学会の大会では、クック博士の偉業を振り返り、特に1960年代のケベックの「静かな革命」についてのクック博士の見方を歴史的な観点から論じます。

今年のAJEQの大会も「静かな革命」に焦点を当てますので、日本カナダ学会の大会にもぜひご参加ください。


日本カナダ学会第42回年次研究大会プログラム


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2017

シンポジウムと講演会

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シンポジウムと講演会

立花英裕

1.国際シンボジウム「プレザンス・アフリケーヌ研究 ― 超域的黒人文化運動の歴史、記憶、現在」

8月22日(火)から24日(木)までの三日間、東京外国語大学で雑誌『プレザンス・アフリケーヌ』の国際シンボジウムが開催されます。

『プレザンス・アフリケーヌ』は1947年12月にパリで創刊され、アフリカ各地において独立運動が推進されていた時代、独立後の諸問題に直面していた時代に、フランス語圏におけるもっとも重要な雑誌でした。今年は創刊70周年にあたりますが、20世紀後半のフランス語圏を振り返る際に避けて通れない雑誌であり、文献の宝庫です。

今回のシンボジウムには、パリ第4大学の国際フランコフォニー・センター所長兼『プレザンス・アフリケーヌ』現編集長のロミュアル・フォンクア教授が参加します。彼はリーズ・ゴヴァン・モンレアル大学名誉教授とも大変親しく、ケベックに度々招かれています。私は8月22日の午後2時に発表することになっています。

詳しい内容はリンク先をご覧ください。よろしかったら、いらしてください。

日 時: 8月月22日(火)-24日(木)

会 場: 東京外国語大学 アゴラ・グローバル、プロメテウス・ホール

入場無料、予約不要、日仏同時通訳あり

https://tufstoday.com/articles/170802-2/

http://www.aa.tufs.ac.jp/documents/sympo_ws/jrp216_07_program_ja.pdf


2.ロミュアル・フォンクア講演会「フランス語圏の文化史をいかに綴るのか?」

パリ第4大学教授で『プレザンス・アフリケーヌ』誌編集長のロミュアル・フォンクア氏の講演会が東大駒場で開催されます。

よろしかったら、いらしてください。


コメンテータ:立花英裕(早稲田大学)
司 会:星埜守之(東京大学)
通 訳:中尾沙季子(EHESS)
日 時:2017年8月26日(土)15時〜
場 所:東京大学駒場キャンパス18号館4F コラボレーション・ルーム2
入場無料、予約不要、逐次通訳あり
http://sectionfrancaise.sblo.jp/article/180686403.html

Romuald Fonkou 講演会
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2017

『カナダの歴史を知るための50章』が刊行されます

『カナダの歴史を知るための50章』が刊行されます
大石 太郎(関西学院大学)

明石書店より、「エリア・スタディーズ」シリーズの1冊として、私を含め数名の日本ケベック学会会員が執筆に加わった『カナダの歴史を知るための50章』(細川道久編)が刊行され、近く書店店頭に並ぶ予定です。歴史と銘打たれてはいますが、現代史まで幅広くカバーされており、ケベックを含むカナダを理解するために最適です。ぜひ手にとっていただければと思います。
http://www.akashi.co.jp/book/b309110.html

 明石書店『カナダの歴史~』
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2017

〈ネリー・アルカン・プロジェクト〉舞台と映画

ネリー・アルカン 愛と孤独の淵で
【映画「ネリー・アルカン 愛と孤独の淵で」より】
日本ケベック学会広報委員会

この秋、元高級娼婦で36歳で自殺したケベックの女性作家、ネリー・アルカンの世界を、映画と舞台で知ることができます。

まずネリー・アルカンを題材にした映画「Nelly(原題)」が10月、恵比寿ガーデンシネマ他にて日本での公開が決定しました。2016年のトロント国際映画祭で、ワールド・プレミア上映され、気鋭の女流監督のアンヌ・エモン(「ある夜のセックスのこと モントリオール、27時」)がメガフォンをとっています。http://nelly-movie.com/

また11月には天王洲アイル劇場で「この熱き私の激情─それは誰も触れることができないほど激しく燃える。あるいは、失われた七つの歌」が上演されます。この作品は2013年にカナダ・モントリオールで中谷美紀の初舞台となった『猟銃』のカナダ版の女優であり、演出家でもあるマリー・ブラッサールの翻案、演出で上演され、大きな話題となりました。http://www.parco-play.com/web/program/gekijo2017/

公演日程:2017年11月4日 (土) ~2017年11月19日 (日) 
会場:天王洲 銀河劇場
原作:ネリー・アルカン
翻案・演出:マリー・ブラッサール
翻訳:岩切正一郎
出演:松雪泰子 小島聖 初音映莉子 宮本裕子 芦那すみれ 奥野美和 霧矢大夢

詳しい上演・公演情報は、リンク先をご確認ください。

ネリーのデビュー作である小説「Putain」が、松本百合子氏の翻訳で PARCO出版より9月に発売が予定されています。
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【ネリー・アルカンについて】(PARCO STAGEより
1973年生まれの女性作家。カナダ、フランスでとても人気のある作家。
たった8年の間で、心の内側に怒りを秘めた若い女性がその怒りを爆発させ、強烈で目をそらしてしまいそうな作品をつくり、大胆かつ悲劇的に去って行った・・・・。
本名イザベル・フォルティエ(Isabelle Fortier)は2001年、小説「Putain (「邦題:キスだけはやめて」)」で作家デビュー。フランスのSeuil出版社(Editions du Seuil という歴史のある有名な出版社)に原稿を送ったところ、2週間で出版で決まり、処女作「Putain」が出版され、一躍有名作家の仲間入りを果たした。
このパワフルで精神を混乱させる作品の中で作者自身がコールガールだった時代のことを語っている。その後、2004年に「Folle(「狂った女性」という意味)」と2007年に「À ciel ouvert (「野外」という意味)」の2冊を出版している。2009年9月24日に自宅アパートにて自殺。
その数日後に「Paradis, clef en main(「天国、鍵を掴んで」の意味)」が店頭に並び、2年後に「Burqa de chair(「肉のブルカ」という意味)」が出版され、その中に未発表の作品「La robe(「ドレス」という意味)」と「La honte(「恥」という意味)」が世に出る。
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2017

ケベック関連文化行事のお知らせ(7〜8月)

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ケベック関連文化行事のお知らせ(7〜8月)

日本ケベック学会広報委員会

ケベック州政府在日事務所からの案内です。

[音楽 MUSIQUE]
ジャズ Jazz
Bryn Roberts(ケベック州出身/ピアノ) & Lage Lund (ノルウェー出身/ギター)
日本ツアー 7月21日(金)~7月29日(土)
http://zoojazz.music.coocan.jp/
Bryn Roberts official site:http://www.bryn-roberts.com/

演奏スケジュール
7月28日(金) 新宿・ピットイン Pit Inn à Shinjuku, Tokyo  http://www.pit-inn.com/
7月29日(土) 武蔵野市・スイングホール Musashino City Swing Hall, Tokyo
http://www.musashino-culture.or.jp/sisetu/swing/top.html
※第1部:ワークショップ 第2部:演奏会

ワールドミュージック Musique du monde
クロ・ペルガグ Klô Pelgag official site:http://klopelgag.com/
スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド(富山県南砺市)に出演!
Festival Sukiyaki Meets the World
http://sukiyakifes.jp/distinations/klo-pelgag/

日本ツアー 8月25日(金)~8月30日(水)
8月25日(金)19時  富山県南砺市
南砺市園芸植物園 フローラルパーク Nanto City Floral Park
http://nantogenki.com/floralpark/
8月27日(日)15時 富山県南砺市
福野文化創造センターヘリオス Helios Stage – City Helios Theater
http://nantohelios.jp/access
8月30日(水)19時 東京 スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド
渋谷WWW X
http://www-shibuya.jp/access/
クロ・ペルガグについては以下も:
http://diskunion.net/latin/ct/detail/1007289369

[舞台芸術 ART DE LA SCENE]
演劇 Théâtre
Dynamo Théâtre : I on the sky 「アイ オン ザ スカイ」
http://2017.nuchigusui-fest.com/19-i-on-the-sky.php
りっかりっかフェスタ(国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ/7月24日〜30日)に海外招聘作品として参加。
« I on the sky (Devant moi, le ciel) », spectacle du théâtre Dynamo
À Ricca ricca Festa 2017 (Festival international de théâtre pour les jeunes publics à Okinawa 2017) du 24 au 30 juillet à Naha, Okinawa

公演スケジュール
7月26日(水) 15:00 / 19:00 てんぶす那覇にて
http://www.tenbusu.jp/shisetsu_riyou/access/index.html

[映画 CINEMA]
レア・プール監督 『天使にショパンの歌声を』
"La Passion d’Augustine" de Lea Pool
http://tenshi-chopin.jp/

8月27日(日)14時より 東京・調布市 文化会館たづくり映像シアターにて(無料)
https://www.chofu-culture-community.org/forms/menutop/menutop.aspx?menu_id=91
調布観光フェスティバルにて
Dans le cadre du Festival de tourisme à Chofu, Tokyo
http://www.csa.gr.jp/enjoy/bussanten.html

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2017

2017年7月15日 AJEQ研究会報告 Rapport de la réunion d’études de l’AJEQ

CATEGORY報告

2017年7月15日 AJEQ研究会報告 Rapport de la réunion d’études de l’AJEQ

AJEQ企画委員会・研究会担当

   2017年7月15日(土)、青山学院大学にてAJEQの定例研究会が開催されました。

 最初に、ケベック州政府在日事務所研修生のエティエンヌ・ダルヴォ氏から、2020年東京オリンピックに向けて在日事務所と日本フランコフォニー推進評議会が進めている間文化プロジェクトについての報告と質疑応答がありました。

次に、松沼美穂会員が、昨年度、小畑ケベック研究奨励賞を受賞したプロジェクトに基づく現地調査の結果を踏まえて、「第一次世界大戦100周年を通して見たケベックの歴史的アイデンティティの表象と認識」ついて発表し、活発な議論が展開されました。

最後に、立花英裕会員と真田桂子会員から、10月の大会の基調講演とシンポジウムの準備を兼ねた共同発表がありました。まず真田会員から、招聘予定のピエール・ヌヴー氏について、業績の紹介があり、その後、立花会員より、ヌヴーの大著『ガストン・ミロン』を手掛かりにして、ミロンを中心とした「静かな革命」期のケベック詩に関する発表があり、とても充実した研究会でした。

詳細は、以下、ご本人たちからの報告をごらんください。(小倉和子・立教大学)

~~~~~~~~~~ 

日時:2017年7月15日(土)15:30~18:00
場所:青山学院大学 17号館3階17305教室
〈プログラム〉

1. Etienne DARVEAU (Délégation général du Québec à Tokyo)

 エティエンヌ・ダルヴォ(ケベック州政府在日事務所)

« Projet interculturel en vue des JO de Tokyo 2020 »

(2020年東京オリンピックに向けた間文化プロジェクト)

2. 松沼美穂会員(群馬大学)Miho MATSUNUMA (Université de Gumma)

「第一次世界大戦100周年を通して見たケベックの歴史的アイデンティティの表象と認識」

(La représentation et la perception de l’identité historique du Québec vues à travers la commémoration centenaire de la Première guerre mondiale)

3. 立花英裕会員(早稲田大学)/真田圭子会員(阪南大学)(共同発表)

 Hidehiro TACHIBANA (Université Waseda) / Keiko SANADA (Université Hannan)

「ケベック文学とピエール・ヌヴ―」(La littérature québécoise et Pierre Nepveu)

 ~~~~~~~~~~

Etienne DARVEAU (Délégation générale du Québec à Tokyo)

 « Projet de formation interculturelle en prévision des Jeux olympiques et paralympiques de Tokyo en 2020 »

L’annonce de l’obtention des Jeux olympiques par la Ville de Tokyo en 2020 a eu un effet tonifiant auprès de ceux qui souhaitent faire connaître la Francophonie au Japon. Ce sont ainsi 79 États francophones qui seront représentés aux Jeux olympiques de Tokyo en 2020, plus d’un millier d’athlètes francophones qui participeront aux compétitions et des centaines de milliers de touristes francophones qui visiteront le Japon au cours de cette période.

Le Conseil pour la promotion de la Francophonie au Japon développe actuellement un projet de formation interculturelle des Japonais et Japonaises de diverses organisations publiques et privées en prévision des Jeux olympiques de Tokyo en 2020. Le projet se divise en 3 volets complémentaires, sur une période allant de septembre 2017 à la fin des JO Tokyo 2020 : 1) formation interculturelle, 2) programmation culturelle et 3) stratégie de communication.

Le fait de mieux saisir l’ampleur de la diversité de cultures francophones qui sera représentée sur le sol japonais permettra de favoriser l’accueil des visiteurs et des athlètes, ainsi que d’éviter les incompréhensions et les malaises culturels. Plus encore, cela rehaussera l’expérience culturelle des bénévoles et employés japonais en contact avec les visiteurs francophiles et donnera une valeur ajoutée à la qualité du service.

Cette communication vise ainsi à présenter la nature du projet, ses objectifs, et à promouvoir sa réalisation à travers la création de nouveaux partenariats dans le domaine académique.


松沼美穂(群馬大学)

「第一次世界大戦100周年を通して見たケベックの歴史的アイデンティティの表象と認識」

ケベックにおける第一次世界大戦に関する認識としてながらく支配的だったのは、帝国主義者であるイギリス人に押し付けられた、自分たちとは無関係な戦争だという見方であり、そのなかで、連邦が導入した徴兵制に対する反対暴動が、ケベックの大戦経験を象徴する意味をもってきた。ナショナリズムが高揚した1990年代には、主権主義者が「われわれの戦死者」への関心と敬意を表明すると同時に、軍事史の学術研究が進展した。

こうした文脈を前提とした大戦 100 周年をめぐる動きを観察するために、記念行事の実行に携わるあるいはそれらについて論評する歴史家、歴史教育者、メディア関係者、博物館学芸員、政策担当者などへの聞き取り調査を2017年2月に行った。

 2014年には大戦にたいするメディアの関心が高まった(報告で言及したラジオ・カナダの番組 « 14-18 Grande Guerre des Canadiens français »は以下。http://ici.radio-canada.ca/premiere/premiereplus/histoire/112350/14-18nbsp-la-grande-guerre-des-canadiens)。

 個人文書の発掘にもとづく出征兵士の手記の出版も増えており、ケベック・ナショナリズムを代表するSociété de Saint Jean-Baptisteは自由や民主主義といった普遍的な価値のために命をささげた「われわれの死者」を顕彰している。徴兵拒否に収れんしない戦争経験を「われわれの先達」のものとして共有しようとする関心は確かにあるが、それと100周年との因果関係、「われわれの戦死者」をケベックに取り戻そうとする人々の連邦軍機構に対する態度、集合的記憶とときの政治状況との関連などについて、さらに検討する必要性があることが明らかになった。


立花英裕会員(早稲田大学)/真田桂子会員(阪南大学)

「ケベック文学とピエール・ヌヴー」

〈批評家ピエール・ヌヴー〉

 今秋、日本ケベック学会年次大会のゲストスピーカーとして来日するピエール・ヌヴー・モントリオール大学名誉教授(1946-)は、詩人、批評家として活躍し、ケベック文学の発展に大きく寄与してきた。真田は主に、L’Écologie du réel : Mort et naissance de la littérature Québécoise contemporaine (1988)から、Montréal imaginaire (1992)、 Intérieurs du Nouveau Monde : Essais sur les littératures du Québec et des Amériques (1998) に至る業績に即して、批評家としてのヌヴーの仕事について検証した。ヌヴーは、A. Hébert, S-D. Garneau, A. Grandboisらの黎明期ケベック文学の作家から、G. MironやJ. Braultをはじめとする、ケベック社会に大きな変動をもたらした1960年代の「静かな革命」世代の作家たちの仕事を受け継ぎ、1980年代に多元化が一気に進展しL’écriture migrante(移動文学)の作家たちが活躍した変容するケベック文学に至るまで鋭い批評を展開してきた。とりわけIntérieurs du Nouveau Monde (1998、カナダ総督文学賞受賞)において、モントリオールのユダヤ系をはじめとする英語圏の作家たちにも注目し、英語系と仏語系とが支配者と被支配者との関係性にあるだけでなく、互いに相補い合う関係にあった深層を浮き彫りにするとともに、ケベック文学の独自性の一つである「アメリカ性」とは、従来の広大な大陸における開拓性に依拠するイメージにではなく、むしろもっと内面的な経験に立脚し、例えば、詩人たちが原初的な言葉を紡ぎ出そうとするそのひっ迫した創造性にこそ、ケベック文学が孕むアメリカ性の隠された重要性があると主張した。このように、ヌヴーは時代と空間をまたぎ、ケベック文学を刷新し、広く世界に向かってその価値を発信した作家であると言えるだろう。(真田)

〈ピエール・ヌヴーの評伝『ガストン・ミロン、1人の男の人生』をめぐって〉

真田桂子氏との共同発表の枠の中で立花は、評伝『ガストン・ミロン、 1人の男の人生』を通してピエール・ヌヴーの批評家としての、また詩人としての特質に触れた後、そこを出発点としてガストン・ミロンの詩人としての活動と、彼が設立したエグザゴーヌ社について紹介した。

ピエール・ヌヴーの詩句に、「私はドアを開く/すると海が聞える/モンレアルの街の」というのがある。この短い詩は、卓上の照明に目が潰れるまでテキストに取り組む「私」がまず語られるのだが、そこから見えてくるのは、ヌヴーにとって文学が、とことんテキストを突き詰めた先に現象する「確実さ」や「意味作用」の崩壊から始まることである。既成の認識の枠組みが崩れた後に「世界」が総体として出現するのであり、文学の限界にまで追い詰められた詩人の耳に世界の騒音としての「海」が聞えてくるのである。

ヌヴーの大部なミロン論もそのような「海」の性格をもっている。この評伝において、彼は、膨大な資料を駆使して、ミロンが独自の詩的言語を見いだすまでの実に長い過程を実生活と言語的探求の両面から克明に追っている。ミロンの生活をほとんど日毎に追っていくような微細な記述により、ヌヴーは詩人を総体として捉えようとしているが、そのことによって、「詩人」としての、あるいは「静かな革命」期の精神的指導者としてのミロンを越えた一人の人間の「海」が聞えてくるのである。

発表の後半では、ミロンが詩人の仲間と共に設立したエグザゴーヌ社が詩の出版社として果たした社会的役割の一端を紹介することによって、文学研究がテキストの内在的分析だけでなく、社会的空間を形成していく文学的言説を社会科学的に研究することの必要性に言及した。(立花)


2017,7,15-52017,7,15-22017,7,15-32014,7,15-4

(photos:Sayaka Nakazawa, Kazuko Ogura)

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2017

国際フランコフォニー学会 第31回世界大会参加報告

CATEGORY活動報告

国際フランコフォニー学会 第31回世界大会参加報告

Conseil International d’Études Francophones (CIÉF)

31e congrès mondial, 26 juin-2 juillet, La Martinique

小倉和子/立花英裕

 

 2017年6月26日(月)から7月2日(日)まで、カリブ海に浮かぶ「花の島」マルティニク島のアンティル大学シェルシェール・キャンパスを会場にして、国際フランコフォニー学会(CIÉF)第31回世界大会が開催された。

 全体テーマとして « L’île et son autre, la francophonie en Relation » が掲げられ、70あまりのセッションに分かれて250ほどの研究発表があった。そのほか、大会初日の月曜夕方にはマルティニク領土共同体(Collectivité Territoriale de Martinique)[1]の本部でレセプションが行われ、火曜夕方には、ベトナムやラオスの北部山岳地帯に住むモン族でインドシナ戦争後フランスやアメリカ合衆国に移住した家族を追うドキュメンタリー映画 « Mémoire hmong à la croisée des chemins » の解説と上映会、水曜午後にはパジュリ(ナポレオンの妃ジョゼフィーヌが生まれ少女時代を過ごしたプランテーション)やラム酒製造所の見学会、そして木曜日には、カリブ海の作家を集めたターブル・ロンドや、パトリック・シャモワゾーとのランコントルなどもあり、カリブ海地域のフランコフォニー状況を間近に見ることのできた濃密な1週間だった。


 パリ経由(しかもロワシーからオルリーへの移動が必要)で計20時間以上のフライトは楽ではなかったにもかかわらず、AJEQ の会員は7名が参加(ただし内2名はモンレアルからの参加)、そのほかの参加者も含めると、日本からは12名、韓国からも7名が参加して、これまでで最多だった。

 今年は、会場のアンティル大学が休暇に入るのを待って開催されたため、例年より1か月ほど遅れての開催となり、乾期(carême)と雨期(hivernage)の狭間にあたっていた。日本の梅雨のように一日中しとしとと雨が降るわけではなく、雨期の接近を思わせる激しいスコールが数分続いたかと思うとすぐまた晴れたり、狐の嫁入りのような雨が降ることもあったりして、基本的には湿気の多い真夏。空調設備のない教室での分科会は午後になるとやや息苦しいときもあったが、高台の校舎には適度にアリゼ(貿易風)が吹き抜けてくれて、現地の研究者たちや各国から集まった参加者との交流は刺激的だった。

 到着した日の晩にまず体験したのが bruit (chant) de la nuit antillaise。日が沈むのを待ってカエルや昆虫が大合唱を始め、それが明け方まで延々と続く。コオロギや鈴虫の音に快く身をゆだねる、などという優雅なものではなく、ホテルの部屋のドアや窓をびっしり閉めてもなお、まるで野宿しているような気分だった。しかし、その「騒音(bruit)」と思えたものも2日目以降は「歌(chant)」に変わり、帰国した今となってはなつかしささえ感じる。また、ジョゼフィーヌの生家やバラタ植物園で、カリブ海の作家の作品に登場するさまざまな植物をこの目で見ることができたのも収穫だった。

 以下に、AJEQ会員の研究発表を簡単に紹介したい。

 まず、6月27日には、小倉和子(立教大学)が « L’ici et l’ailleurs (1) » と題するセッションの司会をつとめ、その中でみずからも « Quelques réflexions sur les lieux : Yves Bonnefoy, Dany Laferrière et Kim Thúy » と題する発表を行った。ちょうど1年前に93歳で大往生したフランス詩人の「ここと今」に徹底的にこだわる詩学と、「ここ」を離れ、「よそ」を創作の拠点にせざるをえない亡命者や難民としての経験をもつ二人のケベック作家の場所をめぐる思考のあいだに、外見的な相違にもかかわらず共通点が存在することを明かにし、それが文学創造の根幹に関わるものであることを論じた。AJEQ会員ではないが、このセッションでは石川清子(静岡文化芸術大学)、後藤美和子(早稲田大学)も発表した。

 6月29日には鳥羽美鈴(関西学院大学)が « D’une île à l’autre (2) » のセッションで、« L’étude de la richesse culturelle de l’île » と題する発表を行い、サトウキビ畑や豊かな海洋資源など、マルティニクと多くの共通点を有する沖縄と琉球諸島を事例に、諸文化とりわけ諸言語の豊さの保持について検討した。まず沖縄の歴史を概観し、続いて現在の沖縄が強いられている負担や海洋資源の危機について言及した。さらに沖縄語の歴史やユネスコによって諸言語が危機言語として指定されている現状を確認した上で、沖縄で定期開催されている言論大会での参与観察を経て得た知見を報告した。同セッションでは、長谷川秀樹(横浜国立大学)も « Politique linguistique minoritaire comparative des îles francophones » と題する発表を行ったが、こちらについては、発表者の意向により概要の紹介は控えさせていただく。

 そして、分科会の最終日である6月30日には、まず、Gilles DUPUIS が司会を務める セッション « Relire Frantz Fanon : ce qui reste de la décolonisation » があった。そこで行われた発表については、ご本人からフランス語による報告が届いたので、以下に掲載させていただく。
 Dans sa communication intitulée "De Peau noire, masques blancs à Nègres blancs d'Amérique : portrait du (demi) colonisé", Gilles Dupuis (Université de Montréal) s'est penché sur l’influence que l’œuvre phare de l’auteur martiniquais Frantz Fanon a exercée sur la reprise du discours de la décolonisation au Québec, en particulier sur l'œuvre de Pierre Vallières, tout en discutant de la valeur (problématique ou heuristique) qui peut être attribuée aux expressions « colonisé », « colonisateur » et « demi-colonisé » dans ce contexte spécifique.

 次の時間帯には伊達聖伸(上智大学)が « Politique linguistique, économie et (post / néo)colonialisme » のセッションで、« Genèse de la laïcité interculturelle au Québec et sa mise en cause » と題する発表を行い、「静かな革命」以降の時代状況における間文化主義とライシテの展開を踏まえ、2000年代に「間文化主義的なライシテ」が論争含みのものとして成立し、現在再び間文化主義とライシテが別々のものと感受されている向きがあることについて論じた。

 そして、最終時間帯、大会のクライマックスには、立花英裕(早稲田大学)が Han Daekyun 韓国ケベック学会元会長が司会を務めるセッション « L’esthétique et la poétique de décolonisation à la Martinique et au Québec » で、 « Aimé Césaire et Gaston Miron : poétique de décolonisation » と題する発表を行った。立花の発表は、エメ・セゼールとガストン・ミロンの詩から共通のテーマ(経済的・文化的剥奪)を導きだし、二人の詩人がマルティニクおよびケベックの植民地的状況における文化資本の貧困にどのように立ち向かうことで、新たな詩的言語を創造したかを論じた。また、AJEQ 会員ではないが、澤田直(立教大学)、中村隆之(大東文化大学)も発表した。

 その他、プログラムの詳細はこちらをごらんいただきたい。
https://secure.cief.org/wp/wp-content/uploads/2017/07/Programme_congrès_CIEF_2017__impression.pdf

 マルティニクは1946年からフランスの海外県に位置づけられてきた。2015年の地方選挙で独立推進派 Mouvement Indépendantiste Martiniquais のリーダー、アルフレッド・マリ=ジャンヌ Alfred MARIE-JEANNE がマルティニク領土共同体の首長 Président に選出され、新たな時代を迎えている。今後、ニューカレドニアのように独立に向けた動きが加速するのかどうか、注視が必要だろう。

 今回の CIÉF の大会はこれまで以上に開催地の支援(関与)が感じられ、マルティニクの人々がこの大会に込める期待が感じられた。彼らは規範的なフランス語でじつに雄弁に、熱っぽく語る。フランス本土との関わりをどう考えていくべきなのか、自分たちの独自性をどう世界に主張していくのかという課題は、ケベックの状況とも大いに重なりあう。とりわけ、エメ・セゼールやエドゥアール・グリッサンの存在の大きさを感じさせられた1週間だった。

 アンティル大学講師のマニュエル・ノルヴァ Marnuel Norvat 氏に大変お世話になったことも付記しておきたい。大会終了後に彼の案内で行われたマルティニク秘境巡りは圧巻だった。

 来年の大会はラ・ロシェル(フランス)で6月4日から9日まで « Passage : méditation et transition » という主要テーマのもとに行われることが決定している。


[1] 20101月の島民投票を経て、201512月に発足した地方自治体組織。憲法73条に基づきフランス本土とは異なる一定の自治権をもつ。訳語はまだ一定していない。


CIEF2017-1 CIEF2017-2

CIEF2017-3 CIEF2017-4

CIEF 2017-5 CIEF2017-6

(photos: Takayuki Nakamura / Raoul Holland / Kazuko Ogura)

14
2017

クロ・ぺルガグ来日公演

クロ・ペルガグ(Klô Pelgag)来日公演(富山・東京)

日本ケベック学会広報委員会


粕谷雄一会員(金沢大学)から以下の案内がありましたので、掲載します。
~~~~~~~

Klô Pelgagはケベック出身の新進気鋭の女性歌手です。
すでに日本公演の経験はあるようですが、この8月27日に富山県南砺市の「SUKIYAKI MEETS THE WORLD」で演奏し、

http://sukiyakifes.jp/distinations/klo-pelgag/


30日には東京「SUKIYAKI TOKYO」で演奏いたします。
http://www.sukiyakitokyo.com/


彼女の歌詞は文学愛好家のかたがたにも興味のもてる面白いものですし、またステージ・パーフォマンスもなかなかのものと聞いております。
お時間の取れる方はぜひ聞きにいらしてください。
(文化的価値のあるものと思いますので、有料の音楽イベントではありますが広報させていただきました。ご寛恕ください)


    *     *     *     *     *

[追記]

セカンド・アルバム『あばら骨の星 (L’Etoile Thoracique)』もようやく日本発売された、注目の新星です。ぜひご一聴を!

公式サイト:http://klopelgag.com/

(広報委員会・杉原)


26
2017

ケベック関連文化行事のお知らせ(7月)

CATEGORYお知らせ

ケベック関連文化行事のお知らせ(7月)

日本ケベック学会広報委員会

ケベック州政府在日事務所からの案内です。

[音楽]
橋本京子ピアノ・リサイタル
(Kyoko Hashimoto, pianiste, professeure de l'Université. McGill)
6月30日(金)19時@調布くすのきホール
一般3000円、中・高校生・大学生2500円、小学生以下2000円
〈予定プログラム〉
J.S.バッハ: ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV1050
メンデルスゾーン: バイオリンとピアノのための協奏曲 ニ短調、他
http://www.nizinokai.net/

八坂公洋 ピアノリサイタル
(Kimihiro Yasaka, pianiste)
 カナダ・モントリオールを拠点に活動する新進気鋭のピアニスト
7月14日(金)18時45分@カワイ名古屋2F コンサートサロン ブーレ
全席自由席/前売2000円(当日2500円)、学生前売1500円(当日2000円)
公演内容問い合わせ: quattrostagioni2017@gmail.com
(アットマークは半角にしてください)

Tag:ケベック イヴェント

18
2017

新刊書の紹介

新刊書の紹介
日本ケベック学会広報委員会

4月の研究会にて発表いただいた瀬藤澄彦会員の著書が上梓されました。
足かけ20年にわたるフランス駐在経験をもとに、『フランスはなぜショックに強いのか~持続可能なハイブリッド国家』と題する300頁の書籍を文眞堂より出版。すでに研究会で発表された内容の通り、ドイツ経済に比し劣位にあると見られがちなフランス経済の在りようを独自の視点で分析し、既定のフランス経済観を覆すものとなっています。
その手法は、フランス型経済モデルを、成長神話から一歩身を引き、博愛と自立に支えられた持続可能な社会構築をめざすものとしてとらえ直し、マクロの需要管理システムとミクロの供給面の両サイドから長期トレンドで見てゆきます。その結果、見えてくるのは、多くのイデオロギーを複合したハイブリッドな経済体制であり、耐久力のあるショックに強い持続可能な国家モデルがそこから浮かび上がってきます。低成長時代に突入した世界経済にとって、風穴を開けるやもしれない可能性を示唆した一書です。

 本書の構成は以下の通り:
 序 章 フランス経済を日本とドイツの文脈のなかで考える
 第1章 国民所得変動の少ない経済モデル ―
     経済政策3大機能のひとつ、「安定」の重要性
 第2章 フランス型ショック吸収の装置
 第3章 労働者の社会的保護と労働市場の柔軟性の両立
 第4章 高い出生率と複合家族の挑戦 ―
     フランスの出生率は どうして高いのか
 第5章 ライフスタイルを反映する個人消費と金融資産
 第6章 内需主導型経済を反映する国際収支 ―
     外需が経済に与える影響を「吸収」する仕組みを内蔵
 第7章 ユニバーサル・バンキングと 対外純資産
 第8章 活況を呈する地域経済
 第9章 フランス型産業国家を推進するエリート群像 ―
     ビジネ ス・グループ・リーダーの実像
 第10章 どうしてフランスがドイツを超えるか ―
      博愛と自立の持続可能な経済と「実は強い」経済の本質
 【フォーカス1】フランスの影響力のある外交はどこからくるのか
 【フォーカス2】変貌する政治勢力図と第5共和制の行方
 【フォーカス3】冷静なフランスの Brexit に対する反応
 【フォーカス4】トランプ・ショックに反抗するフランス

瀬藤会員よりのご厚意により、割引価格にての購入が可能となっています(2700円のところを2400円にて)。
ご希望の方は、文眞堂へメールにて直接、申し込みください。
メール・アドレスは、文眞堂 営業部:eigyou@bunshin-do.co.jp(アットマークを半角に直してください)
          
SetoFranceChock.jpg 
『フランスはなぜショックに強いのか?~持続可能なハイブリッド国家』
Pourquoi la France est-elle résiliente aux chocs ? - Modèle de l'Etat-Nation hybride soutenable
瀬藤澄彦著/文眞堂刊/ISBN978-4-8309-4947-0/C3033/四六判ハードカバー/300頁/定価:本体 2700 円(税込)

11
2017

AJEQ研究会のご案内 Réunion d'études (15 juillet 2017)

CATEGORYお知らせ
AJEQ研究会のご案内 Réunion d'études (15 juillet 2017)

日本ケベック学会企画委員会(研究会担当) Comité scientifique de lAJEQ


Nous avons le plaisir de vous informer de la prochaine réunion détudes.
Elle aura lieu le samedi 15 juillet à partir de 15h 30 à l
Université Aoyama Gakuin (Bât. 17, Salle 17305)

下記の通り、AJEQ研究会を行いますので、ふるってご参加ください。

 

日時:2017715日(土)15301800

 場所:青山学院大学 17号館317305教室

http://www.aoyama.ac.jp/outline/campus/aoyama.html

 内容 Programme

15301600

Etienne DARVEAU (Délégation générale du Québec à Tokyo)

エティエンヌ・ダルヴォ(ケベック州政府在日事務所)

« Projet interculturel en vue des JO de Tokyo 2020 »

(2020年東京オリンピックに向けた間文化プロジェクト)

概要:AJEQのブログ等でもお知らせしていますが、現在ケベック州政府在日事務所および日本フランコフォニー推進評議会によって準備が進められているプロジェクトについて説明していただきます。

 16001645

松沼美穂会員(群馬大学)

Miho MATSUNUMA (Université de Gunma)

「第一次世界大戦100周年を通して見たケベックの歴史的アイデンティティの表象と認識」

La représentation et la perception de lidentité historique du Québec vues à travers la commémoration centenaire de la Première guerre mondiale

概要:本報告では、20172月にケベックで行った周年記念行事の関係者への聞き取りを主な素材として、この戦争に関する集合的記憶の近年の変遷、およびそれと政治状況との関連を考察する(この研究課題は昨年度の小畑ケベック研究奨励賞を受けたものです)。

 17001800

立花英裕会員(早稲田大学)・真田桂子会員(阪南大学)(共同発表)

Hidehiro TACHIBANA (Université Waseda)+ Keiko SANADA (Université Hannan)

「ケベック文学とピエール・ヌヴ―」(仮題)

La littérature québécoise et Pierre Nepveu--provisoire

概要: 10月の大会の基調講演者であるピエール・ヌヴ―の著作の紹介と、世界文学から「静かな革命」見るシンポジウムに関連した勉強会です。

★研究会は非会員も歓迎です。お誘い合わせのうえ、ご参加ください。

ご出席くださる方は、準備の都合上、77日までに以下のアドレス宛お知らせください。ajeq_ca@yahoo.co.jp

08
2017

ケベック州政府事務所およびフランコフォニー推進会議による 2020年東京オリンピックにむけての研修企画 のご案内

CATEGORYお知らせ

ケベック州政府事務所およびフランコフォニー推進会議による2020年東京オリンピックにむけての研修企画 のご案内

 

立花英裕(会長)


ケベック州政府事務所から研修セミナーの誘いが来ています。

講師:ジャック・プルー教授

日時: 2017618日(日)1330分~1630

会場: 日仏会館601号室


このプロジェクトは、東京オリンピックのボランティアや関係者に対して、フランス語圏関係者や選手への対応を研修することを目的としています。


今回のセミナーの講師、ジャック・プルー教授はアンテルキュルチュレルな関係を心理学の立場から研究している専門家で、この種の研修のベテランです。

 AJEQは東京オリンピックにむけてボランティアなどへの研修に協力するように依頼を受けています。

セミナーはそれに備えて実施されるものです。AJEQとしても協力していくつもりです。

とはいえ、このセミナーに出席したら研修活動への参加を義務づけられるわけでは全くなく、間文化主義(アンテルキュルチュラリスム)について学べる大変よい機会でもあります。

是非、積極的に参加するようにお勧めします。



セミナーの詳細は、すでに会員MLでお送りしているメールの添付書類、または学会HPの「最新情報」をごらんください。http://www.ajeqsite.org/


参加される方は612日までにケベック州政府在日事務所にお申込みください。


Projet de séminaires en vue des JO de Tokyo 2020 organisé par la Délégation générale du Québec à Tokyo et le Conseil pour la promotion de la Francophonie au Japon.


Hidehiro TACHIBANA (président)


Intervenant : Jacques Proulx

Date : le dimanche 18 juin 2017, 13h30-16h30

Lieu : Maison franco-japonaise, salle 601


L'objectif de ce projet est de former les bénévoles et le personnel des JO de Tokyo 2020 afin de faciliter l'accueil des athlètes et des membres des délégations francophones.

L'intervenant de ce séminaire, le professeur Jacques Proulx, est une sommité dans le domaine de la psychologie des relations interculturelles.

L'AJEQ a été sollicitée pour apporter son soutien aux séminaires de formation des bénévoles en vue des JO de Tokyo.

Ce séminaire s'inscrit dans ce cadre et l'AJEQ compte poursuivre cette collaboration.

Il est possible de participer à ce séminaire sans pour autant s'impliquer dans les activités de bénévolat. Il s'agit donc d'une excellente occasion d'en savoir plus sur l'interculturalisme. Nous vous invitons vivement à y participer.



Pour le détail, veuillez lire les pièces jointes au courriel envoyé aux membres de l’AJEQ  ou consulter « Nouveauté » du site de notre association. http://www.ajeqsite.org/index_fr.html


Si vous êtes intéressés à participer à cette formation, veuillez retourner avant le 12 juin la feuille réponse à la Délégation générale du Québec à Tokyo.


04
2017

ケベック関係の文化的行事のご案内

CATEGORYお知らせ

ケベック関係の文化的行事のご案内(6/4 + 6/5)

日本ケベック学会広報委員会


ケベック州政府在日事務所からの案内です。


[音楽]

クラシック

橋本京子ピアノリサイタル(マギル大学のピアノ科教授の凱旋公演です)

6月9日(金)19時@中野坂上スタジオコンチェルト(ソロリサイタル)

〈予定プログラム〉

オール・モーツァルト・プログラム

 組曲 ハ長調 K.399/385i 

 アレグロ ト短調 K.312 (編曲者不明)

 アダージョ ロ短調 K.540

 幻想曲 ハ短調 K.396 (マクシミリアン・シュタードラー編曲)

 幻想曲 ハ短調 K.475

 幻想曲 ニ短調 K.397

 ロンド イ短調 K.511

 ピアノ・ソナタ 第2番 へ長調 K.280

 http://enn.music.coocan.jp/con-cal.2017.1-6.htm

 

6月10日(土)13時30分@サローネフォンタナ(フルートの岩花秀文氏との共演)

〈予定プログラム *全てフルートとピアノ用編曲版〉

 モーツァルト: ソナタ ホ短調 K.304/300c

 シューマン:幻想小品集
 ブラームス:ソナタ第2番 変ホ長調 Op.120

 他、ドビュッシー、アルベニスの作品


6月15日(木)19時@ルーテル市谷(フルートの岩花秀文氏との共演)

予定プログラムは6月10日と同じ


6月18日(日)15時@大阪大学会館(ソロリサイタル)

予定プログラムは6月9日と同じ

https://sites.google.com/site/concertb252/2017niankonsatosukejuru/hashimotokyoko2017

 

6月30日(金)19時@調布くすのきホール(アンサンブルNIJIとの共演、コンチェルト)

〈予定プログラム〉

 J.S.バッハ: ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV1050

 メンデルスゾーン: バイオリンとピアノの為の協奏曲 ニ短調 他

 http://www.nizinokai.net


ジャズ

Jean-Michel Pilc (ジャズピアニスト)

1960年パリ生まれ、NYを拠点に活動しているが、現在はマギル大学で後進の指導に当たっている。

http://www.jeanmichelpilc.com/

ソロピアノライブ

6月19日(月) 柏市 スタジオ・ウー

6月21日(水) 新宿 ピットイン

6月23日(金) 静岡市 ライフタイム

6月24日(土) 名古屋 スターアイズ

6月25日(日) 南青山 ボディ&ソウル

 

Bryn Roberts (ケベック出身ピアニスト) & Lage Lund (ノルウェー出身ギタリスト)DUO

7月21日(土)  静岡市 ライフタイム

7月22日(土) 南青山 ボディ&ソウル

7月23日(日) 名古屋 スターアイズ

7月24日(月)、25日(火) 京都市 ル・クラブジャズ

7月28日(金)  新宿 ピットイン

7月29日(土)  武蔵野市 スイングホール

 

[映画]

『メッセージ』

ケベック出身ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画

http://www.message-movie.jp/

 

『たかが世界の終わり』

ケベック出身グザヴィエ・ドラン監督の最新作

http://gaga.ne.jp/sekainoowari-xdolan/


「イメージフォーラム・フェスティバル2017」

斉藤大地特集

モントリオールに活動拠点を移し、映画作家として活躍中。

http://www.imageforumfestival.com/2017/program_P

*東京、京都では終了してしまいましたが、横浜、名古屋でまだ見る機会があります。

横浜:6月17日(土) 16:30 プログラム
名古屋:6月24日(土) 12:40 プログラム

 

「ケベック映画祭 2017 in 広島」

広島市映像文化ライブラリーにて、7月13日(木)〜17日(月)まで開催。

グザヴィエ・ドラン『マイ・マザー』『わたしはロランス』、ドゥニ・ヴィルヌーヴ『灼熱の魂』、フィリップ・ファラルドー『ぼくたちのムッシュ・ラザール』、そしてケン・スコットの『人生、ブラボー!』を連日上映。

詳細は以下:

http://www.cf.city.hiroshima.jp/eizou


[ヴィジュアルアート]

「変容する景色」Paysages altérés / Insecapable ground

カナダ大使館 高円宮記念ギャラリーにて、7月20日まで

http://www.canadainternational.gc.ca/japan-japon/highlights-faits/2017/Inescapable_front-Paysages.aspx?lang=jpn

ケベックカウンシルのアーティスト・レジデンスネットワークの一環であるケベック・アーティスト・スタジオ東京に滞在したことのあるカトリーヌ・ボルデュック、バルバラ・クラウス、ジョゼ・デュボーの作品を展示しています。


02
2017

第85回ACFAS(Association francophone pour le savoir)学会参加報告

CATEGORY活動報告

第85回ACFAS(Association francophone pour le savoir)Université McGill, du 8 au 12 mai 2017 学会参加報告(6/2)

佐々木 菜緒(明治大学大学院)


[1].     Colloque de l’AIEQ « Le Québec : modèles de savoirs, modèles de sociétés », le 8 mai 2017

プログラム:http://www.acfas.ca/evenements/congres/programme/85/600/637/c

[2].     Communication libre orale « Histoire culturelle du Québec », le 9 mai 2017

プログラム:http://www.acfas.ca/evenements/congres/programme/85/300/301/d

 

[1]. 1997年に設立された国際ケベック学会(Association internationale des études québécoises : AIEQ)は、今年で20周年を迎える。それを記念して、ACFASの枠組みで5月8日、世界の若手研究者による最新の研究や動向を報告し合い、今後の世界におけるケベック研究の路を探る場として若手研究者によるコロックが開催された。その趣旨に相応しく、10カ国(日本、中国、ドイツ、オーストリア、イタリア、フランス、スイス、台湾、カナダ、ポーランド)からの若手研究者と専門家が結集し、多方面の観点からケベック研究の可能性が考察された。

同コロックは大きく分けて次のような6つのテーマに基づいた6つのセッションからなった。世界におけるケベック研究の特徴、現場の社会調査活動と結びついた研究、文学研究にみるケベック的想像の世界、現代のケベックの社会学的研究、視覚的あるいは芸術的観点からの研究、そして専門家による討論。

私の発表は、最初の « Les études québécoises dans le monde : spécificités et traits communs » の枠組みで、 « Études québécoises au Japon : statut et perspectives » と題し、国内におけるケベック研究の現状と展望について行った。同発表では、AJEQのこれまでの活動(大会、研究会、学会誌)を中心に日本におけるケベック研究の特徴を、ケベック社会や文化の多様性に強い関心を寄せた学際的姿勢と位置づけ、日本社会の立場からその動機付けについて、例えば、ケベック研究によって日本の単一民族神話は解体される点について検討した。そして、そのような中で文学研究およびアンヌ・エベール研究が果たす役割を論じた。すなわち、エベールとケベックの複雑な関係を考察することで、多様な顔を生み出す現代ケベック文学の根幹をより良く理解することができると。日本社会の問題と結びつけたケベック研究のあり方は会場の関心を強くひいた。また、AJEQがどのように定期的かつ豊富な内容の学会誌を発行しえているのか、これからのAIEQとAJEQとの交流としてどのような可能性があるのか、質問があがった。

また、同コロックの終了後、別会場でAIEQ総会と催された20周年記念祝賀会に出席し、AIEQの設立理念や歩んできた歴史、そして未来について共有することができた。コロックから祝賀会を通して、様々な分野の研究者、様々な国の研究者と出会い、意見交換をし、親交を深めることができた。それらは、私の研究人生において忘れられない貴重な経験となった。同コロックの発表者にはマギル大学学生寮への宿泊を提供してくださったおかげで、コロック終了後も新しい仲間と交流を十二分に深めることができた。Mélina Sandro会長、Chantal Houdet理事長、コロックコーディネーターのMélisande Bélangerさんに心から感謝申し上げます。


 [2].  5月9日、ACFASの自由論題のセッション « Histoire culturelle du Québec » において、 « Dialogisme et conflictualité de la conscience dans Kamouraska d'Anne Hébert » (responsable de session : Michel Biron)と題した口頭発表を行った。同発表の内容についてはサイトのプログラム&要旨に委ね、本報告では参加しながら感じたことを述べたい。「文化史」が特徴のセッションだけに、三面記事や殺人事件の表象、民俗的および人類学的分析な発表が目立ち、改めて、ケベックにおける文学研究の幅の広さを見た。その中で、ガブリエル・ロワ研究の専門家Jane Everett教授による草稿・翻訳研究に関する発表と同席できたことは光栄だった。

実は、今回のモンレアル滞在中、コンコルディア大学で開かれたガブリエル・ロワの草稿研究を中心とした研究会 « Manuscrits et inédits dans les archives littéraires au Québec : un état des lieux » にも出席することができた。近年、草稿や批評を総合的に取り入れたアンヌ・エベール全集が発表されたことにも見られるように、ケベック文学の草稿研究が活発化している。ガブリエル・ロワについても2009年以降、全集の出版と共に、草稿や書簡、翻訳などのテクストを電子化したサイト « HyperRoy »(http://hyperroy.nt2.uqam.ca/fr/projet-hyperroy)が立ち上げられている。これらの活動は、作家自身の思想や作品の背景、最終原稿までの経緯などを知ることのできる意味で価値あるだけでなく、ケベック外の研究者にも開かれている点で素晴らしい。そうした最新のロワ研究に2度も触れることのできた至福な10日間の滞在だった。それらを通して今後のケベック研究、AIEQそしてAJEQの発展に貢献していきたい。


ACFAS会場のマギル大学 AIEQ総会の様子

ACFAS会場のマギル大学  AIEQ総会の様子

 

21
2017

小畑ケベック研究奨励賞 Prix Obata pour la recherche sur le Quebec 2017

CATEGORYお知らせ
2017年度小畑ケベック研究奨励賞募集

日本ケベック学会事務局

 

 2017年度小畑ケベック研究奨励賞の募集をお知らせいたします(68日締切)。

 L'appel a candidature pour le Prix Obata pour la recherche sur le Quebec 2017 a ete lance (date limite : le 8 juin).

 

 詳しくは学会サイトの「活動」ページをご覧ください: 

http://www.ajeqsite.org/katsudo.html

 Pour les details, veuillez consultre la page suivante :

http://www.ajeqsite.org/katsudo_fr.html

 


 

 

16
2017

講演会のお知らせ

CATEGORYお知らせ

立花英裕

1.「フランス語圏カリブ海の現代史を振り返る―― 文学、歴史、アイデンティティ」

5月29日(月)午後6時15分より、早稲田大学でフランス語圏カリブ海の現代史と文学の関係を論じる講演会があります。講演者はアンティル大学ジャック・デュモン教授。著書に『苦き(母なる)祖国L’amère patrie』という名著があります。

通訳は本学会会員の松沼美穂先生。コメンテーターの福島亮さんも本学会会員。

下にアップした講演会チラシは下記のサイトからダウンロード(一番下段の「チラシ」をクリックする。講演要旨などが記載。チラシの写真はどれも私が撮影したものです)。

https://www.waseda.jp/inst/oris/news/2017/05/10/2087/

是非、いらしてください。

 

日  時: 5月29日(月)/18:15-20:00

会 場: 早稲田キャンパス 8号館地下1階B102教室
waseda-campus-map

講演者: ジャック・デュモン(アンティル大学教授、カリブ歴史家学会会長)

コメンテーター:弓削尚子(早稲田大学教授)、福島亮(東京大学大学院生)

司 会: 立花英裕(現代フランス研究所所長)

通 訳: 松沼美穂(群馬大学准教授)

対 象: 学生・教職員・一般

参加費: 無料

言 語: フランス語(日本語逐次通訳)

主 催: 早稲田現代フランス研究所  共催:早稲田ラテンアメリカ研究所

講演会のお知らせ 


2.「歴史の脱植民地化へ?――時間との関係と真実、カリブ海から出発して」

ジャック・デュモン教授は、5月26日(金)に日仏会館でも講演します。なお、参加には日仏会館のサイトから申し込みが必要です。http://www.mfj.gr.jp/agenda/2017/05/26/20170526_dumont/index_ja.php

会場 日仏会館 18:30〜20:30 1階ホール

講演者:ジャック・デュモン(アンティル=ギアナ大学)
プロフィール
アンティル大学教授、カリブ歴史協会会長、主要著書『母なる(苦い)祖国 : フランス領アンティルの20世紀史』(Fayard, 2010年)ほか

ディスカッサント:木畑洋一(東京大学名誉教授)

司会:松沼美穂(群馬大学)
主催:日仏会館フランス事務所

使用言語:フランス語 (通訳付き)

 


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2017

4月8日AJEQ研究会報告 Rapport de la réunion d’études de l’AJEQ (4/29)

CATEGORY報告
 
2017年4月8日(土)、早稲田大学にてAJEQの定例研究会が開催されました。
第1発表では、近藤野里会員が、ケベックのフランス語の言語学的特徴について、音韻、語彙、統語、規範の側面から、言語研究者以外にも理解できるように発表しました。
第2発表では、瀬藤澄彦会員が、近著『フランスはなぜショックに強いか? ~持続可能なハイブリッド国家』の内容について発表し、活発な議論が展開されました。
詳細は、以下、ご本人からの報告をごらんください。(矢頭典枝・神田外語大学)

日時:2017年4月8日(土)16:00~18:00
場所:早稲田大学 8号館2階219教室
〈プログラム〉
 第1発表:近藤野里会員(名古屋外国語大学)
「ケベック・フランス語の言語学的特徴について」
第2発表:瀬藤澄彦会員(帝京大学)
「フランスはなぜショックに強いか? ~持続可能なハイブリッド国家」

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近藤野里会員の発表についての報告
「ケベック・フランス語の言語学的特徴について」

 本発表では、ケベック・フランス語における代表的な言語特徴を、音声的、そして統語的側面から概観し、またケベック・フランス語の言語規範の問題に関しても考察を行った。カナダのフランス語はヨーロッパで話されるフランス語とは異なる特徴を持つことは明らかである。ただし、ケベックのフランス語がフランスで話されるフランス語と歴史的につながっていて、枝分かれするように両方のフランス語が徐々に変化していったわけである。そのため、カナダへの入植が始まった17世紀以降のフランスのフランス語の変化と現在のケベックのフランス語の特徴を照らし合わせることも重要である。
 音声的特徴については、長母音(または二重母音)(ex. côte [kowt], pâte [pɒwt])、狭母音の弛緩化(ex. tuque /tyk/ > [tʏk])、歯茎音の破擦化 (ex. petit [ptsi])、[a]の後舌化([ɒ], [ɔ])、/l/および語末子音の脱落(ex. sur la table [sa:tæb])などが挙げられる。統語的特徴については、特に疑問文における形態素-tu(/-ti)の付加(ex. « Vous en voulez-tu ? »)、疑問代名詞と関係代名詞に後続する従位接続詞que (ex. Quand que tu viens ? = Quand viens-tu ?)などが挙げられる。
 ケベックでは様々な言語政策が行われており、フランス語を保護していく姿勢は著しいものである。しかし、ケベックで話されるフランス語に特有の規範が存在するのか、もしくはその規範とは「国際的な標準フランス語」であるのか、という問いに明白な答えは用意されていないように思える。本発表では、この疑問に対してラジオ・カナダの番組においてケベックの知識人が発話においてどのような特徴を示すのかという点を分析した2つの研究(Bigot, 2011; Bigot & Papen, 2013)で明らかになったことを紹介した。これらの研究では、ケベックのフランス語の代表的な特徴の全てが一様の頻度で反映されるわけではないにしても、フォーマルなレジスターにおいて安定的に表れる特徴があることは明らかであった。ケベック・フランス語の規範は必ずしも成文化されることによって設定されているわけではないが、話者の言語認識の中に何らかの規範の形が存在することが考えられる。(近藤野里)
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 近藤野里会員

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 瀬藤澄彦会員の発表についての報告
「フランスはなぜショックに強いか? ~持続可能なハイブリッド国家」

 フランス経済の耐久力、ばねのある内需主導型モデルこそ私たちはもっと知る必要がある。成長神話から一歩、身を引き、博愛と自立に支えられた持続可能な社会構築をめざすフランスモデルとは何か。フランス経済をマクロの総需要管理システムとミクロの供給面の両サイドから長期トレンドで見ていくと全く別の姿が見えてくる。その衰退論が間違いであり、持続可能で高度なハイブリッド国家システムが浮かび上がってくる。
 フランスがユーロ経済圏のなかでもっとも経済成長の山と谷の変動が少ないことは、リーマン・ショック後の一人あたりの国民所得の伸びを見れば証明される。コーポラティズムも社会の連帯結束力を表すもので、職域別に張り巡らされた全国・州・県にまたがったネットワークが存在する。失業、医療、年金、労働災害、母性保護、家族手当を中心とした職業別の手厚い福利厚生が網の目のように張り巡らされている。公共財政面では景気自動調整機能を持つ財政システム、失業手当給付の所得安定機能、独立した社会保障特別会計などが注目される。内需主導型の主役は個人消費と政府消費である。そのフランスの恒常的な輸入需要によって欧州各国の輸出水準が維持された。これがユーロ危機を救済した。対新興国輸出に依存するドイツ経済が低い出生率によって人口減少するのとは対照的に高い出生率にあるフランスの経済規模は2040年代にはドイツを人口でもGDPでも凌駕する。ドイツのようにGDPの40%以上にも達する外需主導型の経済は海外の輸入需要に従属する不安定な成長モデルである。他方で、内需主導型モデルは国内需要に支えられ、外国に従属しない自立した経済である。
 フランス型モデルは世界一の国民負担率を背景に、①ショック・アブソーバーに相当する景気自動安定装置が幅広く張り巡らされていること、②民間部門の債務水準が低い水準であること、③金融資産や不動産資産のポートフォリオが健全であり、④雇用保護重視の労働政策が雇用者の所得変動を最小限に止めている。フランスのシステムは複雑ではあるがハイブリッドであり、高度な現代資本主義の市場の失敗と階層社会の矛盾や格差に対応しようとしているように見える。そのフランスが「フレキシキュリティー」、労働市場の柔軟化という画期的改革に乗り出し、積極的労働市場政策、求職求人制度一元化、シニアと女性の雇用促進、労働時間の短縮、労働市場の柔軟化など進められようとしている。
 フランスの出生率の高さの要因は、第一に子供・家族手当といった公的な支援策の高さ、第二に「3歳児神話」の桎梏からいち早く解放された意識革命、第三にそれを社会的に支えるヌヌ(nounou)と呼ばれる民間乳母ベビーシッター制度から始まる託児サービス業や現物給付の普及、第四に社会全体が男女共生を前提に子供を育んでいこうとする「国民的暗黙知」とも言うべきものの存在などである。
 経済成長は短期には総需要の水準に左右されるが、先進国では内需が総需要の帰趨に影響を与える。フランスにおいては、その内需のなかで最大項目である個人消費と安定した出生率の高さが消費性向に繋がっている。農産物の貿易収支の一貫した大幅な黒字が経常収支の赤字水準拡大に歯止めをかけている。外的なショックにマクロ経済面で耐性力を与える役割を果たしている。銀行業務と投資業務の分離の面ではむしろ危機に際してその総合金融機関としてフランス型のユニバーサル・バンキングこそが見直されたのではないか。
 かつて「砂漠」と揶揄されたような近代化に遅れた地方都市のイメージはない。そこでは都市連合体という広域行政が都市化の実態に合わせて進められている。地域経済の成長は中核拠点都市、メトロポールの発展に顕著に現われていることが耐久力にも貢献している。
 官僚主義的合理的なリーダーが中心の産業エリート階層が、グローバル化の影響のなかで新世代の産業エリート群像に分化されようとしている。①脱官僚派グループも含めた民間実業人グループ等の有力大企業のグローバル・ビジネス・リーダー、②ニュー・ビジネス・サービスのニッチな分野で野心的経営戦略によって急成長するキャピタル・ベンンチャー型の中堅企業経営者グループ、③伝統的な家族資本系列グループの若き相続経営者グループ、④女性経営幹部グループ、⑤急速に脚光を浴び始めた外国人経営者グループである。
 2つの画期的な雇用の保証と柔軟性をうたった画期的な労働改革も実現。サルコジ政権時のフィヨン首相の支援策を大幅に上回る「供給ショック」とまで形容される企業の競争力支援も実行。これにマクロン経済相の構造改革計画も加わった。2014年を境に2016年にはついに失業率の下降、成長率の回復、消費者心理の改善、など政権前半の経済政策の成果が出始めたと評価される。社会民主主義路線を守りながら大胆すぎると社会党内でも懸念された改革は改めてフランス経済の耐性力をみせた。
 子供・女性・高齢者の生きがい追求、グルネル協定とCOP21を通じて環境大国を目指すモデルである。このような持続可能な経済社会を支えているのは博愛と自立の精神である。限られた人生の時間のなかで、経済発展の目標は人々が長い寿命を生きてそのなかで健康的で創造的な生活を享受できることである。現代フランスにあっては、子供、女性、高齢者が幸せになっていかない限り、労働力人口の男性のみが優遇されるような状況が修正されていかない限り本当のフランス型福祉国家の社会は到来しないと認識されている。私たちはGDP(国民総生産)というイデオロギー神話のなかで暮らしている。それはほとんど無意識にまるで空気のようでさえある。哲学者やエコノミストを中心に、人間重視の福祉の概念を持続可能な経済政策の目標に組むことで、盲目的で自己破壊的な経済成長の罠からを脱出しようという考えが段々と強くなっている。OECDの調査した国際比較でもフランスの福祉の水準はもっとも高い位置にあり、所得格差はジニ係数で見る限り平均値だが、環境、社会的な紐帯関係、医療、職業と私生活の両立、などの面では高い水準にある。
 フランスは21世紀に入り急速に環境大国に変貌。2005年に憲法に環境憲章を盛り込み、前文も修正して環境の権利を人権や社会経済権(労働の権利)と同じ水準に位置付けた。(瀬藤澄彦)

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瀬藤澄彦会員
(研究会の撮影:小倉和子・矢頭典枝)

09
2017

日本ケベック学会ニュースレター 2017年春季号(2017年4月)掲載

CATEGORYお知らせ
日本ケベック学会のウェブページに、ニュースレター最新号(2017年4月)がアップロードされました。
以下のページからダウンロードが可能です(pdfファイル)。
http://www.ajeqsite.org/nl.html

内容は以下のとおりです。
・立花英裕(早稲田大学 日本ケベック学会会長)「モンレアル滞在記」
・竹中豊(カリタス女子短期大学)「<追悼>池内 光久氏(1937-2016)」
・荒木隆人(岐阜市立女子短期大学)「第2回西日本研究会(ライシテ・シンポジウム)を振り返って」
・杉原賢彦「韓国ケベック学会(ACEQ)2016 エピローグ編」
・曽田修司(跡見学園女子大学)<リレー連載「ケベックと私」第3回>CINARS(国際舞台芸術見本市)と HEC(モンレアル大学経営大学院)